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昨今、近代科学はめざましいスピードで進化を続けています。最先端の科学とはどのようなものなのか本サイトまとめます。

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胎児のイメージ

20199/2

デザイナーズベイビーについて

デザイナーズベイビー の未来について

デザイナーズベイビー、もしくはデザイナーベビー(designer baby)という言葉が使われ始めたのは随分前のことにはなるのですが、最先端科学の進歩に伴って更にその詳細が明らかになってきています。

デザイナーズベイビーは生物の特徴をコントロールする目的で発展している技術の一つです。遺伝子の特定の場所で遺伝物質を追加、削除、または変更といった過程のことで、受精する時点で遺伝子の組み換え操作を行うことで親などが希望する特徴を兼ね備えた赤ん坊を作り出すというものです。

例えば、優れた知能を持たせる、優れた容姿を持たせる、などが大まかな需要なのですが、細かく分類していきますと、赤い髪の色が欲しい、数字に強い脳が欲しいなど現段階ではここまでの詳細を遺伝子に組み込むことは難しいかもしれませんが、これらに関しましても不可能ではないと言われています。

しかし過去には遺伝子組み換え食品でさえ倫理的問題に取り組む必要がいまだにありました。デザイナーズベイビーにおいての遺伝子操作はまだ生まれていない赤ちゃんに対して行わなければならず、最先端の科学は更なる倫理的壁に挑戦をせざるを得ない状況となっています。
世界の国々の中で見てみますと、オーストリア、中国、アイルランドなど一部では法律としてこの技術を完全に禁止しているところがあります。しかしフランス、スイス、イタリア、イギリスなどでは、全面禁止にはしていないものの、厳しい規制の下で医療用途にのみ許可が下りているといったところもあります。この様に国が変われば考え方や法律も変化していますから、遺伝子操作についてのアプローチ方法は未だに様々となり、この話題をすること自体がデリケートになっていることもあります。

ただ、遺伝子組み換え食品が既に多くの国で認められ、それらの食品が多くの国々のスーパーマーケットなどで販売されている中、人間への遺伝子組み換えも同様の過程を経て発展していくのは時間の問題かと思われます。

遺伝子組み換え食品がなぜ有効なのかは、植物ならば栽培を、動物ならばその成長を容易にし、栄養価を高めるられることが人類にとって非常に有益だと認められたことに他なりません。それが例え人間そのものであっても病原菌に強い、体力のあるなどの特性を持った人間が生まれることは人類の存亡にとっては有益であると考えられます。
人間強化(にんげんきょうかhuman enhancement)の最先端科学はまだ実験の領域を超えない部分がありますが、欠陥遺伝子が判明した乳児に関して、それを修正する為の遺伝子操作、例えば障害児として生まれる可能性のある乳児を正常な状態に戻す為の操作などは子供本人や家族にとって大変需要の高いものとなります。
例えば血友病などの男性によく見られるX関連障害の場合は、 遺伝子操作で選択された特性で生まれた乳児はこの病気から救われるかもしれません。しかしこのような場合、単に治療を受けただけとも捉えられるのですが、やはり別の角度から考えてみますと、この様な例もデザインされた赤ちゃんと見なされます。こうしてデザイナーズベイビーと正しい治療との境界線も変更されて行き、いずれはデザイナーズベイビーは健康な生を受けるにあたっての通常の手段とも捉えられていくことが考えられることから、一概に倫理問題への侵害とも言えなくなってきている考えるられるのです。

ところで、最先端科学を使った技術の中で一般的に興味を持たれてるのが「遺伝子占い」です。母体の中の乳児の大まかな遺伝子的特徴を読み取ることで、その子の長所や短所、将来性などがより正確に判断出来るというものです。

まずは健康に関する情報で、糖尿病、関節炎、動脈の詰まり、うつ病などの一般的な病気にかかる可能性を誰でも推測できます。それと共に、IQの数値、容姿の特徴、得意分野などが判断できるようになります。

これらの計算には、1つだけでなく数千の遺伝子情報が含まれており、確率からしましても信憑性もより高いものとなるでしょう。
例えばDNAが表す7桁の数字がスコアとともに表示され、外れ値には平均の4倍のリスクに関しての情報が記載され…などこのような包括的なレポートはまだ公には公開されていないと思われますが、それらを作成可能な最先端科学は日々発展しています。手相や運気などに伴った占いと違って、DNA予測の強力な点は、ほとんど、生涯いつでも測定できるところにあります。
そして将来、予測変数を作成するために必要なデータがオンラインで自由に利用できるようになってきますと、近々DNA占いが大流行する時代がやってきます。

ここで誰もが考えなければならないことは、信憑性が高いがために、このDNA占いを利用する人間たちが思わぬ行動を取らないようにするための管理やセーフティーネットを貼るといった必要性を重要視するということです。この様に科学を発展させるに当たっては、それに伴ったデメリットなども考慮して安否や安全についての態勢をまずは整えなければならなくのるといった状況にはなってくるのです。
しかし数十万の小さな遺伝的差異を分析するための新しいツールや技術は、出生の時点からさまざまな心理的属性を予測できます。 それは、私たちが自分自身、私たち人間としての能力、人間という生物に関連した問題などをどう見るかを変えていくことでしょう。予測をしていくことで準備をし、回避できる問題などがあるであろうことから、この分野はこれからも発展を止まず、人間という生物自体をより深く知るための指針となると考えられます。

遺伝子関連の技術は更なる発展が望まれる有望な分野の一つです。人間、つまり自分達自身に直接関わり、長い目で見てみますと、将来の人類図さえも違った形で描くことになる可能性のある科学分野でもあります。

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